特集|コロナ禍の出会いがつないだ「ふるさと学」

エコ贔屓(ひいき)特集『みらいものさし』 埼玉新聞2022年6月30日掲載

ふるさとの魅力に気づき、「まねぶ」力を
総合環境衛生業ゴトーグループ社長 後藤素彦さん

今年はようやく「打ち水大作戦」をリアル開催できます。コロナ禍でも実施する方法はないか、模索しながら取り組みをつなげてきました。密を避けるために、地元のコミュニティーFM放送局・FMクマガヤで中継したり、オンラインでつないだりしたほか、打ち水大作戦のシンボル・青いひしゃくを持って踊る応援ソング「打ち水ソーレ!」も作りました。

「環境問題に対して、私たちは意識を変える必要がある」。埼玉純真短大の藤田学長との対談で、こう申し上げました。コロナ禍を経験して、その思いを一層強くしています。「昨年はこうだったから、今年も」でいいのでしょうか。自粛を長く続けてきたからこそ、これまでを問い直し、取り組みを前進させる時期にあると思います。

対談の出会いが、ふるさと学の講義につながりました。学生は卒業すると保育や教育の最前線に立ち、先生と呼ばれます。子どもたちの憧れや尊敬の的になります。

企業経営やNPO活動、県教育委員の経験などを交えてお話しました。伝えたかったのは、自分が暮らすふるさとの魅力に気づくことの大切さ。そこから、ありたい姿や理想の先生像を描いてほしいと伝えました。

将来像を描くために「まねぶ」を手がかりにしてほしい。これは、理想とする先生を「まねる・学ぶ」を併せた造語です。学んだことはすべてやる、前例がないからこそやる、という思いを持ってほしいと思います。

あの対談の後、埼玉パナソニックワイルドナイツの名を冠した「サイクル&カフェ」をオープンし、電動アシスト自転車を貸し出すシェアサイクル事業も軌道に乗りつつあります。これらはビジネスでありながら、まちづくりの意味合いも色濃くあります。ラグビータウンの魅力を生かし、併せて脱炭素社会の実現や健康づくりを推進するなど、複数の課題を解決する可能性を持っています。

今後の自転車活用を考える「サイクルシティくまがや推進協議会」の議論が本格化するなどしています。NPOでも自転車のまちづくりについて働きかけを強めて、存在感を高めつつあります。「地元から認められなければ生き残れない」。ポストコロナ社会のキーワードだと思います。