話題を聞き解く|東日本大震災から10年

2018年10月、米ニューヨークで開催された「ジャパンフェス」。スペルグループ「ユニサウンド」と共演した(写真提供・秋葉珠実さん)

※この記事は、公益社団法人浦和法人会の会報第243号(2021年7月1日発行)に掲載されたものです。
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作品通し、被災地の心を伝え続ける
ライブペインター・画家 秋葉珠実さん

2011年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とする大地震と大津波が東日本を襲った。巨大津波と東京電力福島第一原発事故という複合災害は、関連死を含めて全国で約1万9600人の尊い命を奪い、今も2500人超の行方が分かっていない。原発事故による放射能汚染は、暮らしと故郷を根こそぎ奪い、今も4万人以上が避難を続ける。

今年、東日本大震災から丸10年の節目を迎えた。復興への歩みの中で、暮らしを無慈悲に奪われた人々の心はどう変化したのだろう。

芸術は、時代や人々の心を映す鏡といわれる。福島市在住の画家・秋葉珠実さんは、観客の前で音楽に合わせて即興で画を描く「ライブペインティング」を通して、被災地の心を伝え続けている。そのパフォーマンスは、海外でも高く評価されている。福島に暮らし感じてきた心の変化を、秋葉さんが生み出してきた作品を通して聞き解こう。

和服姿のパフォーマンスが人気(写真提供・秋葉珠実さん)