話題を聞き解く|縁起物「だるま」の魅力

群馬県高崎市のだるま市。「だるまを買いに出かけてね」

※この記事は、公益社団法人浦和法人会の会報第237号(2020年1月1日発行)に掲載されたものです。
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縁起がいいね!だるまを世界へ
好き過ぎてだるまになった 山田るまさん

令和最初のお正月、いい年になるように縁起の一つも担ぎたくなる。縁起物の代表格といえば「だるま」だ。

選挙の当選祝いに目を入れるのは報道写真の定番だし、洋酒好きならウイスキーが思い浮ぶ。「にらめっこ」の歌詞にも登場するほか、「だるまさんがころんだ」「だるま落とし」などの遊びでも馴染みが深い。縁起担ぎに毎年だるま市へ出かけるという人もいるだろう。

だるまが好き過ぎて、とうとうだるまのマスコットになってしまった人(?)がいる。山田るまさんだ。全日本だるま研究会の会員で、研究会の公式キャラクターでもある。

だるまを模した赤い着ぐるみがふくよかで、かわいい。顔の黒い模様はひげなのか、まゆなのか。腹には「福」の文字が描かれている。とはいえ、よくあるご当地マスコットとは一線を画す。

何よりも本人の顔が見えているし、しゃべる。オリジナル曲も歌う。おまけに食べるのも大好きだ。そもそもマスコットは幸運を呼ぶお守りの意味だから、るまさんは福だるまのお守り的キャラクター。だるま史上最強の縁起物だ。

「だるま市が大好きでよく出かけます。この格好でしょ、当初は神聖な境内でふざけるなとよく怒られました。まじめに応援したかっただけなんですけどね」

だが、今やだるま業界では知られた存在になった。全国各地のだるま市で「山田、なんでこんな所にお前がいるんだ」と露店から声をかけられる。ここは一つ、新年の縁起担ぎにだるまの魅力を聞き解こう。

だるまの着ぐるみは手作りの一点もの。ほころびたら「もちろん自分で縫いますよ」